2010年4月22日木曜日

自衛隊の怪談 その二

警衛のとき、警衛司令から脅かされた。

「一時から二時の動哨は気をつけろよ…… ……出るんだよ……」
「へ…… ……」
「だから……あれが出るんだよ。  お……ば……け……」
「ひ~~~~~~~」

「……むかしな~~ 警衛についた陸曹の奥さんが、外柵ごしにおにぎりを届けようとしたんだ。……よくある話だよ。」
「それでな  奥さん 時間を間違えたらしいんだあ。一時間ずれたか、直番が変ったらしいんだな。」
「そして、自衛隊も刑務所じゃないから(似たようなもんです ^^)当時は破れていたところがけっこうあったらしいんだな。」
「へェ…… ……」
「暗いから奥さんもいいことしようと思ったんだな~~」
「警備についていたやつは、怪しい物音がしたんで、『だれか!!』って誰何(すいか)したんだな。」
「奥さんびっくりしちゃって、固まっちまった……」
「そして……(銃剣で)刺しちまったんだよ~~」
「ヒ~~~~~」
(三度誰何して、答えなければ刺殺せよ、というのが原則です)
「それから……出るんだよ……あそこ……」
一番警衛所から遠い、一箇所薄気味悪く、明かりのほとんどないいやな場所があった。

おれはその日もそこを動哨した。二等兵(二等陸士)はとくにその時間に配置された。
金縛りでは何度も幽霊にあっているが、現実のその場所ともなると、すっかり意気地がない。
ちょ~~怖かった。
なにもなかったが、明けて次の日疲れ果てて寝ていると、金縛りにあって幽霊が来てしまった~~~。
ひえ~~~~~。

 あとでいろんな陸曹に聞いてみると、どこの駐屯地にでもそんな話は伝わっているらしい。
 自衛隊はある意味、昔の陸軍の延長線上にあるので、もしかしたら陸軍時代に実際にあった事件なのかもしれない。
戦後にあったことかもしれないし、口裂け女とか、トイレの花子さんのように、いつのまにか出来ていたのかもしれない。
 都市伝説というか、学校の怪談というか、自衛隊の都市伝説である。都市ではないが……自衛隊自体隔絶された世界なので、都市とも言えるかもしれないが……。

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